KIBIHA

幾夏のさぶあかうんと

5月6日

今日は一年に数度しかないくらいの完璧な一日だった。少し寝坊はしてしまったが。

起きるなりちゃっちゃと洗濯機を回した。ニュースをつけて、妹がはさんでくれたハムサンド(美味い)とアールグレイティで朝食をとった。平凡なようでも、朝にテレビをつけて熱い紅茶を飲む時間をとれるのは忙しい平日にはあまりないことで、すでにかなり贅沢な気分になった。機嫌よく洗い物をして、身支度をして、最後に洗濯物を干して仕事に出る。

傘をもたなくても濡れない程度の小雨だが、今日はキックボードは休み。プリファブ・スプラウトのアルバムを「ヨルダン・ザカムバック」に変えながら「スティーブ・マックイーン」より好きかもしれないと思った。そもそもどちらもアルバムの名前が良い。固有名詞って特別な誘惑がある。買うものもなく、名前を拾い集めるように本屋を歩くときの楽しい気分を思い出した。歩いていると漏れなく悪い出来事ばかり思い出す最近の傾向が今日は引っ込んでくれていた。それもこれも、プリファブ・スプラウトの素敵な音楽のおかげだ。

電車のなかで本を開くことに成功した。夢中になってしまい、降りてからもカフェに入って続きを読んだ。注文の列に並んでいる最中に、感極まって泣きそうになった。あとがきまでしっかり読んでから、A4の紙に大きな字で感想を書きつけた。それをパソコンでまとめていたらあっという間に16時になっていた。充実した疲労感が頭を包んでいたが、今日は夜までに終わらせなくてはいけない仕事があるのでさすがに焦りはじめた。

取りかかってみれば、仕事は3時間で完了した。その間、珍しく鬼の集中を発揮して喉が乾くのも忘れていた。普段、薬の副作用で多飲すぎるので、定期的にこういう時間が必要かもしれない。どう考えても、7:3で糸口が見えず取り掛かりかねていた時間の方が長かった。今日はどうにかなったが、今後必ず何かの形で大きなしっぺ返しを喰らうので改善せねば…と思う。メッセージでそのことをひとに相談すると、取り掛かりかねていた時間にもぼんやり考えていたからこそ、最後のひと押しで形にできたんじゃないかと返されて、一理あるなと思う。その後、ミーティングを終えたら、ぴったり22時だった。腹が減りすぎたので牛丼を食べてまた電車。

家に帰ったら、机の上に買ったばかりのTWININGの茶葉の缶があり、見ているだけで美味しい気持ちになった。そのプリンスオブウェールズを今日はティーバッグで淹れてひと休みして、これを書いている。今日はアロマの香りのシャワージェルを使おうと思う、これで朝までぐっすり眠れたらパーフェクトなのだが。